むくみはもしかして…心配になった時に確認するポイント
前回に続き、今回も患者さんからのよくある質問について答えたいと思います。
「朝起きたら顔やまぶたのむくみがひどいのですが、腎臓が悪いのでしょうか」「靴下のゴムの痕が取れにくい。足のむくみがひどいのは、腎臓が悪いから?」
こんなふうに「むくみ」に関する質問も多いのですが、健康診断の数値で「腎機能が低下している」という結果が出ていなければ、それらのむくみは腎臓病とは関係がないことが多い。つまり、おおかた腎機能が低下していなければ「むくみ=腎臓病?」とすぐに結び付けなくていいということです。
腎機能が低下して腎臓の病気になった場合には、たしかに体にむくみが生じるようになります。
腎臓にある毛細血管の塊のような「糸球体」という部分がうまく機能しなくなると、血液を十分ろ過することができなくなる。その結果、体内の余分な水分や塩分が排出されず、むくんでしまうんですね。
むくみの症状がみられる腎臓病は、糖尿病などの生活習慣病が原因の腎臓病だけでなく、ネフローゼ症候群などの免疫が原因の腎臓の病気の可能性もあります。