日銀副総裁「緩和的な金融緩和維持」発言で株価急騰も…この先に「年3回」の利上げシナリオ
日経平均株価は8日、またしてもバブル後最高値を更新。上げ幅が一時800円を超え、3万6900円台まで上昇した。
株価急騰のきっかけは、日銀の内田真一副総裁が奈良市で行った講演で次の発言をしたことを市場が好感したからだという。
「仮にマイナス金利を解除しても、その後にどんどん利上げしていくような経路は考えにくく、緩和的な金融環境を維持していくことになる」
今年1月の金融政策決定会合で、マイナス金利政策の解除を含めた大規模金融緩和の正常化(修正)について、政策委員から「要件は満たされつつある」との意見が相次いだことが分かり、次回3月か4月の会合で、いよいよ金融引き締めに転じるとの観測が高まっていた。そんな中で発せられた内田副総裁のメッセージを「金融緩和は継続する」「正常化は緩やか」と投資家が安堵し、株価上昇につながったというわけだ。
しかし、「『正常化は緩やか』というのは、むしろ『利上げは1回では終わらない』という意味だと思いますよ」と言うのは経済評論家の斎藤満氏。こう続ける。