岸田首相の政倫審出席“電撃表明”の本気度と効果は? 裏金の本丸は安倍派・二階派なのに…
「私自身、自民党総裁として政倫審に自ら出席し、マスコミオープンのもとで説明責任を果たしていきたい。さきほど国対委員長に手続きを進めるよう指示を出した」
二転三転の末、28日の開催が見送りとなった衆院政治倫理審査会(政倫審)について、岸田文雄首相(66)が同日朝、突然の出席表明を行った。実現すれば現職の総理大臣の政倫審出席は初めてとなるが、SNS上では《岸田首相がどのような立場、位置づけで出席するのかが今一つ分からない》《いつものやっているフリ。パフォーマンス》といった声が少なくない。
衆院のホームページには「政治倫理審査会は、政治倫理の確立のため、議員が『行為規範』その他の法令の規定に著しく違反し、政治的道義的に責任があると認めるかどうかについて審査し、適当な勧告を行う機関です」とある。
岸田首相は自身が「『行為規範』その他の法令の規定に著しく違反」したと自覚し、「政治的道義的に責任がある」と考えているのであれば、政倫審の場ではなくとも、予算委員会などで野党側の質問に対してノラリクラリはぐらかさず、真正面からすべての事実を明らかにすればいい。国民の不信感が高まっているのは、説明を求められているにもかかわらず、事実上、ゼロ回答を続けているからだ。