裏金議員ら《非公認=二重処罰》主張の呆れたご都合主義…改憲主張から一転「憲法を守れ」の身勝手
ただ、それを主張するのであれば、裏金議員は全員、金額の多寡にかかわらず、政治資金規正法違反や所得税法違反(脱税)などの疑いについて、厳格な刑事事件の手続きに則った上で、裁判所の判決を待つべきだろう。党内処分など単なる内規に過ぎず、その線引きも曖昧。執行部が決めた裏金議員の公認、非公認だっていまだに基準がよく分からないのだ。
■裏金作りの悪質性を改めて猛省するべき
もとが法律や明確な基準に沿った厳格な処分ではなく、「いい加減」で「適当」だったのに、「二重処罰だ」「一事不再理の原則に反する」と叫んでみたところで説得力はない。
旧安倍派の議員や支持者らは普段、「憲法は戦後GHQの押し付け」「改憲が必要だ」などと主張し、こぶしを振り上げていた。にもかかわらず、こういう時だけ「憲法を守れ」と訴えるのは「ご都合主義」であり、身勝手な言い分ではないのか。
それに一般社会の裁判の判例を見ても、事案の悪質さや状況によっては、社会的公正さを保つための「二重処罰」はいくらでもある。