予算委員長ポスト奪取の野田立憲が強気…旧安倍派幹部→証人喚問、裏金議員73人→政倫審出席を再要求
「国民の声に謙虚に耳を傾け、間違いない歩みを進めていく」──。総選挙で自公与党過半数割れの大敗を喫した石破首相の「敗戦の弁」だ。生まれ変わるつもりがあるなら、まずやるべきは裏金事件の真相究明である。
勢力を大きく拡大した立憲民主党は強気だ。首相が出席して予算案を審議する予算委員会の委員長ポストを奪取。野田代表は8日の会見で、裏金をめぐり衆参両院の政治倫理審査会で弁明した旧安倍派幹部らについて、予算委での証人喚問を要求する可能性に言及。「後から出てきた事実からすると、本当のことを言っていなかったと思われる人たちもいる」と主張した。
裏金議員のうち政倫審に出席したのは、衆院選で鞍替えした世耕前参院幹事長や西村元経産相、松野前官房長官など9人だけ。旧安倍派幹部「5人衆」のうち萩生田元政調会長だけが出ず、萩生田氏を含む衆参73人の裏金議員が政倫審への出席要求に応じなかった。野田代表は証人喚問だけでなく、政倫審出席を改めて要求する方針だ。
政倫審に出た「5人衆」が一様に「(裏金づくりに)関与していない」「会計責任者がやっていて、知らなかった」などと口をそろえていただけに、偽証罪に問われる証人喚問なら実態解明に一歩近づく。全会一致が慣例でハードルは高いとはいえ、「間違いない歩みを進めていく」と決意を新たにした石破自民にとって、証人喚問は“渡りに船”のはずだ。