磯野貴理子さん独白 脳梗塞で「まだ死にたくない」と痛感
そこで毎回必ず聞かれたのが、「ここは何県ですか?」「何区ですか?」「病院の名前は?」といった質問でした。こんな誰でも分かるようなことをあまりにも毎日聞かれるので、ある日、「先生、これを間違える人はいるんですか?」と聞いてみたんです。すると「このボールペンを腕時計と言う人もいるんですよ」と返されて、「ああ、私はそういう病気になったんだ」と、そのときあらためて脳梗塞の怖さを知りました。
■不摂生を反省してお酒は一滴も飲んでいない
気がかりだったのは仕事です。入院してすぐ、医師に「仕事はいつからできますか?」と聞いたら、「早くよくなりたいなら、仕事のことは考えないで、ゆっくり休んだ方がいいですよ」と言われました。きっと、サラリーマンの方々も同じですよね。仕事ができない上に、治療費ってばかにならないですから。ただ私、保険を見直したばかりだったので、それは本当にやっておいてよかったなと思いましたよ。
それにしても、あのまま気づかれなかったら命も危なかったのだと知るにつれ、それまでの不摂生を反省しました。あれからお酒は一滴も飲んでいませんし、バランスを考えて食事をしています。医師からは「少しならお酒もいい」と言われたのですが、ちょっとでも飲んだら途中でやめられないと分かっているので、一切やめました。