著者のコラム一覧
永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

都道府県でも違う 自殺が多い県少ない県は実像を表しているか

公開日: 更新日:

 警察庁と厚労省では、全国の総自殺者数が異なっているだけではない。都道府県別の自殺者数も違っている。というのは、警察の統計は遺体が見つかった場所に基づいているからだ。

 検視や遺体の保管、遺族への聞き取り、必要なら捜査といったもろもろの仕事を担当するのは、現地の県警と決まっている。そのため警察にとっては、現場中心の統計は、むしろ当然と言える。

 一方、厚労省の統計は、自殺者の住所が基本になっている。人口動態という視点に立てば、住民票が基本になるのは当然で、その意味で厚労省の統計にも合理性がある。 では実際に、どのくらいの違いがあるのだろうか。前回書いたように、両者の統計の取り方には違いがあるのだが、細かいところには目をつぶって、2019年の人口10万人当たりの自殺者を計算してみよう。するといくつかの県では、かなり大きく異なっていることが判明した。数字の違いが目立つ県をまとめると、次のようになる。

●警察庁(厚労省)
全国平均…16・0人(15・7人)
山梨県…22・4人(17・0人)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「餅」で尿意ストップ! 映画の途中にトイレで席を立ちたくないなら

  2. 2

    元横綱白鵬「相撲協会退職報道」で露呈したスカスカの人望…現状は《同じ一門からもかばう声なし》

  3. 3

    永野芽郁は映画「かくかくしかじか」に続きNHK大河「豊臣兄弟!」に強行出演へ

  4. 4

    阿部巨人が企む「トレードもう一丁!」…パ野手の候補は6人、多少問題児でも厭わず

  5. 5

    永野芽郁&田中圭の“不倫LINE”はどこから流出したか? サイバーセキュリティーの専門家が分析

  1. 6

    天皇一家の生活費360万円を窃盗! 懲戒免職された25歳の侍従職は何者なのか

  2. 7

    気持ち悪ッ!大阪・関西万博の大屋根リングに虫が大量発生…日刊ゲンダイカメラマンも「肌にまとわりつく」と目撃証言

  3. 8

    広島新井監督がブチギレた阪神藤川監督の“無思慮”…視線合わせて握手も遺恨は消えず

  4. 9

    自民にまた「政治とカネ」問題!太田房江氏に選挙買収疑惑、参院選公認めぐり大阪でグチャグチャ泥仕合

  5. 10

    イケイケ国民民主党に陰り? 埼玉・和光市議補選は玉木代表が応援も公認候補まさかの敗北