東京五輪 デルタ株の流行地域からの選手の対応は万全なのか
すでに選手村に入っているアスリートの陽性者は3人。うち2人は南アフリカ男子サッカー代表だ。濃厚接触者が18人いたが、日本代表との試合は実施された。
「集団競技のサッカー、バレー、ラグビー、バスケットは選手同士の体の接触やボールの共有があります。大声も出しますし、汗も飛び散ります。ウイルスが拡散しないわけはない。症状がなくPCR検査でもひっかからなかったからといって安全とは言い切れず、選手間の感染が止まらない場合は、途中で開催を中断する決断も求められます」
ルール上は濃厚接触者も「6時間前に陰性」なら試合に出場できる。そのリスクは計り知れない。
【Q】五輪は9割以上の競技で無観客になったが、プロ野球やJリーグは有観客、何が違いますか?
【A】「日本国民同士が“密”になることよりも、日本人を含めて、あらゆる国・地域から来た選手やスタッフが、競技をしたり、交わったりすることが問題なのです。選手村でも完全に接触を遮断することは不可能。コロナウイルスは現在、変異を繰り返して生き残っているところですから、今回、世界の人流が日本で盛んになることで、新たな変異株ができたり、持ち込まれたり、新種のウイルスが出現する可能性があります。単純に感染者が増えるリスクだけではないのです」