しゃぶ禅 菅野雄介社長(1)「マハラジャの生みの親」が立ち上げた「しゃぶしゃぶ専門店」
「皿洗いから接客、掃除までできることは何でもやりました。会社が過渡期なのは理解していたし、社会に出たことで学生の時の自分の身勝手さも自覚した。だから、迷惑をかけてきたぶん、少しでも役に立ちたいと思ったんです。毎日朝8時から夜の12時過ぎまで働きましたが、つらいと感じたことはなかったですね」
慣れてくると野菜を仕入れる仕事も与えられた。各店舗が使う野菜を市場で直接買う役目だ。白菜一つをとっても種類や産地はさまざまで、各店舗が求める食材を目で見て購入する業務は、大変ながらも勉強になった。
「父は、さまざまな経験を通して現場を知ることの大切さを説いていたのです」 =つづく
(ジャーナリスト・中川明紀)