笑うより効果的? 「泣いて元気」になる脳のメカニズム

公開日: 更新日:

「つらい、悲しいなど感情が揺れると、その刺激が脳の中の目の奥にある視床下部に伝えられます。そこは自律神経の司令塔で、緊張や興奮を促す交感神経とリラックスや安心を促す副交感神経のバランスを取り内分泌機能も調整します。視床下部が刺激されると副交感神経が優位になり、その働きで涙腺が刺激され涙が出るのです。つまり、泣くという行為は交感神経が優位の緊張した状態から、副交感神経が優位のリラックスした状態に一気に変わったということなのです」(林院長)

■情動の涙を流す

 逆にいえば泣きたいときに我慢することは緊張状態を長引かせ、ストレスをため込むことであり、泣くことはストレス状態が解消され、リラックス状態になるということだ。

 泣いた後には、脳内ホルモンのひとつで、モルヒネと同様の働きをするとされるエンドルフィンが増加するといわれている。

 エンドルフィンには強い鎮静効果があるため、ストレスを解消してスッキリ感をもたらしてくれるらしい。


 ただし、涙には目を潤す「基礎分泌による涙」のほか、ゴミが目に入ったときに出る「反射の涙」と脳がストレスを感じたときに流す「情動の涙」がある。ストレスを解消するには「情動の涙」が必要だという。同じ涙でも成分が微妙に違うからだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末