【尿路感染症】男性は性感染症の尿道炎、女性は膀胱炎が多い
おしっこは「腎臓」で作られ、「尿管」「膀胱」「尿道」を通って排出されます。このおしっこの通り道(尿路)の部位に細菌がすみつき、増殖して炎症を起こしたものを総称して「尿路感染症」といいます。
尿路感染症の多くは、尿道口から侵入した細菌が尿路をさかのぼって感染する「上行性感染」です。
細菌が尿道にすみつけば「尿道炎」、膀胱にまで行けば「膀胱炎」、さらに細菌が尿管をさかのぼって腎臓に感染すれば「腎盂(じんう)腎炎」を発症します。
ただし、男性の場合には女性にはない「前立腺」が尿道と膀胱の間に存在します。ですから男性は「前立腺炎」も加わります。また、男性と女性の尿路感染で大きく違うのは、男性は性感染症(クラミジアや淋菌=りんきん)による「尿道炎」の発症が多く、女性は「膀胱炎」(性感染症でない)の発症が多いというところでしょう。
これも、男女の体の構造上の違いによるものです。男性の尿道は「生殖器」の役割(精液の通り道)も兼ねています。そのため性感染症による尿道炎が多いのです。