腰痛治療の新たな選択肢になるか?「遠絡療法」とは何か
■レントゲンやMRIで変形が認められない場合に有効
腰痛といっても、椎間板ヘルニアや変形性腰椎症、腰椎すべり症、脊柱管狭窄症などがあり、画像診断の結果や症状の出方はさまざまだ。また、ぎっくり腰のように画像上は問題が見られない場合も多い。
「レントゲンやMRIの画像で重度の変形が確認され、明らかに腰痛の原因となっている場合は、遠絡療法は向いておらず、手術をお勧めします。一方、画像検査上はそう問題はないのに、痛みやしびれがある場合、脊髄や脊髄神経の微細な炎症で生体の流れが滞っていると考えられます。脊椎のレベルや症状の範囲に応じて、遠絡療法の理論に基づいて刺激を加えながら、生体の流れの調整を行います」
どこに刺激を加えるかは、柯尚志医師が構築した1万例以上の臨床経験データから決まっている。
たとえば脊柱管狭窄症は、整形外科領域の診断では腰椎の4番と5番が狭窄し血流が悪くなっていることが多い。
遠絡療法では、前出の通り1万例以上の臨床経験データから腕に刺激を加え、生体の流れを良くし、結果的に腰椎の4番、5番の血流を良くする。