ファンケル、ライオン…社員の「がん対策」に熱心な企業の充実メニュー

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【葵機工】両立支援コーディネーターを配置

 いずれも大企業ならではの手厚い制度だが、中小企業も頑張っている。自動車部品を手掛ける葵機工(香川)は、社員120人。創業50年の22年に健康経営に力を入れ、翌23年には「健康経営優良法人2023ブライト500」に認定されるなど香川で指折りの健康企業だ。

 がん検診については全額会社負担で受診率100%を継続。しかも、胃がんは胃内視鏡が選択可能で、肺がんはCTにグレードアップ。より高精度な検査をカバーする。すごいのは両立支援のサポートだ。常務取締役の山中治氏が言う。

「治療と仕事の両立については、両立支援コーディネーターの資格を取得した社員を1人配置。主治医や産業医と連携しながら、がん治療に励む社員の治療スケジュールに合わせて柔軟な勤務制度を整えています。そのため『私傷病休職の場合の復職』に関する就業規則を一部改定。長期治療に合わせて休暇を取得しやすくしたり、復職の際には体の具合に合わせて『お試し出勤制度』を設定したりしました。こうした制度を利用してがんを治療し、職場に復帰した社員が2人います」

 わずか120人の企業規模で両立支援コーディネーターを配置するのはすばらしい。こんな企業なら、社員も安心して働けるし、治療で休んでもまた復帰したいと思えるだろう。そうしたがん対策のベースとなるのががん検診だが、企業向けの場合、盲点もあるという。

「自治体のがん検診は受診率が5割前後にとどまるものの、精密検査が必要な人への精密検査受診率は8割前後です。ところが、健保組合での被保険者の精検受診率は16年の調査で胃がん、肺がん、大腸がんともに45%ほど。いずれも、自治体でがん検診を受けているとみられる被扶養者を大きく下回っています。その違いは何かというと、ひとつは精検受診勧奨の有無です。自治体のがん検診は、精検が必要な人への受診勧奨できる法的な裏付けがありますが、企業健診にはそれがありません。それで、職域でのがん検診で精密検査をパスする人が少なくないと考えられます」(中川恵一氏)

 一部の大企業では、個人情報保護法に触れないように受診勧奨できる仕組みづくりを模索しているとされるが、それが全国に普及するには時間がかかる。冒頭の畠中のようなケースもあるだけに、精密検査を指摘されたときは、チャンスをフイにしないことだ。

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