いつまでも口から食べたい<上>経口摂取は困難と言われたら
おいしいものや好きなものを食べることを「楽しみ」と感じている人は多いだろう。たとえそうでなくても、「当たり前のこと」「いつまでもできること」とほとんどの人が考えているのではないか?
「『口から食べることが困難』と医師から告げられるケースは、高齢でなくても、だれにでも起こり得ます」
こう指摘するのは、NPO法人「口から食べる幸せを守る会」の小山珠美理事長。口から食べることは幸せ気分をもたらしたり、脳の機能活性化につながったりする。しかし、もし自分や家族が食べられない状況に陥った場合どうするか?
「備えと覚悟と具体的な対策を考えて、家族内で話し合いをしておくことが大事です」(小山理事長=以下同)
まず知っておきたいのは、なぜ医師は「口から食べることが困難」と言っているのか?
「患者サイドの問題が大きい場合と、人的・物理的環境の問題が大きい場合とがあります」
■1、2回の評価で判断してはいけない