20~30代に多い 精液に血が混じるのは珍しいことではない
性交やマスターベーションで射精したとき、精液に血が混じっていたらビックリします。そして、慌てて泌尿器科や性感染症科を受診することでしょう。しかし、精液に血が混じることは決して珍しいことではありません。
精液に血液が混入した状態を総称して「血精液症」といいます。20~60代の幅広い男性に見られ、特に20~30代に多いとされています。一般的に、血精液症以外に射精時の痛みなど他の症状はほとんどありません。それが不気味で怖くなる人も多いと思います。
では、どこから出血しているのでしょうか。精液は液体成分と細胞成分(精子)で構成されています。液体成分の約3割は前立腺の分泌物で、約7割が精嚢(せいのう)からの分泌物が占めています。ですから出血部位は多くの場合は、前立腺または精嚢です。もし、出血部位が尿道や膀胱(ぼうこう)の尿路であれば血尿も起こるからです。
精液に混じった血液の見え方は人によって異なります。出血の時期が古ければ茶褐色や、どす黒くなり、血液の塊が混じることもあります。比較的新しい出血であれば、ピンク色や鮮血色の明るい色になります。