著者のコラム一覧
武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

“ポスト錦織圭”の日本離れが始まった…楽天OPの寂しい顔ぶれ、囁かれる日本テニスの危機

公開日: 更新日:

 中国がコロナ対策で大会を閉じている影響もあるが、ダニエル太郎はこんな印象を語る。

「昔は、ぼくぐらいの選手にもスポンサーがついて日本選手は恵まれていると思っていた。いまは変わりました。ヨーロッパにいれば、家から片道2時間、最大でも4時間の距離に大会がある。こうした環境なら地元でいい選手と練習でき、そんな選手に囲まれていればテニス哲学も変わる。スペインやイタリアから選手が出て当然でしょう」

 ダニエルは10代前半にスペインに渡ってダビド・フェレールとも練習、そのフェレールはいまズべレフ(5位)のコーチ……言葉に符合する流れだ。

■日本に「地の利」なく、経済力も鈍る

 そもそも極東に位置する日本に、世界ツアーを展開するテニスの「地の利」はない。その不利を補ったのがメーカー立国としての突出した経済力だったが、今世紀の急速なグローバル化で魔力は鈍ってきたようだ。救世主として出現した錦織は間もなく33歳──楽天会場でも(日本のテニスは危ない)という囁きを耳にした。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    天皇一家の生活費360万円を窃盗! 懲戒免職された25歳の侍従職は何者なのか

  2. 2

    永野芽郁は映画「かくかくしかじか」に続きNHK大河「豊臣兄弟!」に強行出演へ

  3. 3

    永野芽郁&田中圭の“不倫LINE”はどこから流出したか? サイバーセキュリティーの専門家が分析

  4. 4

    気持ち悪ッ!大阪・関西万博の大屋根リングに虫が大量発生…日刊ゲンダイカメラマンも「肌にまとわりつく」と目撃証言

  5. 5

    オリオールズ菅野智之 トレードでドジャースorカブス入りに現実味…日本人投手欠く両球団が争奪戦へ

  1. 6

    阿部巨人が企む「トレードもう一丁!」…パ野手の候補は6人、多少問題児でも厭わず

  2. 7

    乃木坂46では癒やし系…五百城茉央の魅力は、切れ味と温かさ共存していること

  3. 8

    初日から無傷の6連勝!伯桜鵬の実力を底上げした「宮城野部屋閉鎖」の恩恵

  4. 9

    新潟県十日町市の“限界集落”に移住したドイツ人建築デザイナーが起こした奇跡

  5. 10

    トランプ大統領“暗殺”に動き出すのか…米FBI元長官「呼びかけ」の波紋