ティースプーン1杯のタンパク質を各料理に加えたら…
タンパク質の摂取量を多くしたい人は、こんな手がある。
「近年、粉末タンパク質の活用が注目されています。乳由来、大豆由来、魚粉由来、無味無臭のものがあり、料理に混ぜて使います」
こう話すのは、管理栄養士・上級食育アドバイザーの板垣好恵さん。特に無味無臭のものは、元の料理の味を変えないので、使いやすい。また、板垣さんによれば、かつては温かい物でないと溶けにくかったり、逆に温かい物では溶けにくかったりしたそうだが、「最近の粉末タンパク質は常温でも加熱しなくても溶けます。出来上がった料理に加えるだけでいいので、お料理ができない方にもお勧めです」(板垣さん)。
必要なタンパク質量は年齢や性別、活動レベルによって異なる。65歳男性で活動レベルが平均の人で、1食約30グラム。
たとえばピザトースト、スープ、ヨーグルト、コーヒーの昼食の場合、ピザトーストにはハムやチーズが入っており、ヨーグルトもタンパク質豊富だが、これで取れるタンパク質量は20グラム。ところが、ティースプーン1杯の粉末タンパク質を、ピザトーストのトマトソース、スープ、ヨーグルトにそれぞれ加えただけで、タンパク質量30グラムと、1食に必要な分が取れる。
「ソースや調味料に混ぜ込んだり、汁物に入れたり、ひき肉を使った料理ではひき肉の種の中に入れたりするといいです」(板垣さん)
高齢者は健康で長生きするために積極的なタンパク質摂取が必要。老親に伝えよう! (和)